スキーカメラマンである松岡祥子さんとはSNS上では繋がっていたけど、初めてお会いしたのが、昨年末に東京で開催したイベント「Our Favirite Hikes Vol.06」に参加したときである。
自分で撮影することも多々あるのでよく分かるが、バックカントリースキーを撮影するのは世界がごく狭く、機材は重いし、ゲレンデとは違い行動時間も長いし、天気待ちなどは逃げ場もないのですごく寒い。そこに情熱を傾けている松岡さんに興味を持ちイベントに参加した。
イベントではやはりスキーヤーへのリスペクトがあり、一瞬の切り取りに全力を注いでいることが伝わってくるトークイベントであった。
先にも述べた通り、自分自身でも撮影することはあるので、スキー写真の難しさも理解しており、滑り手としては自身が自分の想像以上にかっこよく大自然を滑っている写真は嬉しいことを知っている。
情熱を持ったカメラマンが私のガイドツアーで撮影してくれれば、ゲストの喜ぶ顔が容易に想像できたのでコラボレーションを打診したところ快諾していただいた。
こうして約4ヶ月後の2024年4月13,14日にツアーの幕が切って落とされた。
初日はゲストとともに姥沢駐車場に集合。
ツアー前日の4月12日(金)にオープンしたばかりに加えて、快晴の土日のため初日はリフト券の販売待ちが30分かかった。
朝から雲ひとつない快晴の中でのスタートとなった。
例年に比べて降雪の少なかったこの冬であったが、リフトトップより上の積雪量は例年通りといった印象であったため、降り口が別となる縦走ルートを選択した。
稜線滑りなどもあり、稜線を抜けた先にはオープンバーンが広がっているこのコース。
縦溝はないが、ストップスノーはあるため結構テクニカルな滑りとなった。
滑っては撮影という形になるため、通常のガイドツアーに比べて時間はかかるが、その分前の滑走者のライン取りなどから自身のイメージが掴めるのは良いのかもしれない。
一人ひとりの滑走であり、私もサブガイドとの連携でガイド業務に専念できるし、横からの撮影ができることなども踏まえてとても良い撮影となった。
夜にデータの鑑賞会が開かれた。
さすがはプロカメラマン。
撮影するポイントチョイスがよく、ゲストも感嘆する写真が多数撮れていた。
松岡さんの作品であり、ゲストの写真でもあるのでここに載せられないのが残念。
2日目も同様のツアーを開催する。
朝、宿の車でスキー場まで送ってもらい入山した。初日と違いリフト券購入の列はなく平和にスタートしてツアー開始となった。ただし、別のルートで帰りの時間を計算に入れた形でのルート取りとなった。
ガイドとカメラマンという異業種のコラボレーションはこうして幕を閉じた。
異業種ではあるが、確実に相乗効果があったと言える。
ゲストもリピートしてくれると去年も滑ったよな。という感じになってしまうのかもしれないが、新しいエッセンスが加わることで新しいバックカントリーの楽しみ方が提供できたことはツアーの企画者としてはとても嬉しい。
まずもってコラボレーションしてくれた松岡祥子さんに感謝したい。
実は、松岡さんはツアー直前に月山入りして私と下見も行っている。
何度も月山には来ているはずなのにそれでもよいツアーにしたいと思ってきてくれて、当日も如何なく発揮してくださったこと、ゲストのために尽くしてくださったことは本当に嬉しかった。ありがとうございました。
そして、ゲストのみなさんもいつも遊んでくれてどうもありがとうございました。
また、いろんな形で様々な楽しみ方を提唱していきますので、お付き合いよろしくお願いします。
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