3月にガイド仲間の夫婦が東北旅行にやってきた際に、鳥海山に行きたいから付き合って!ということでスケジュールを組んだ。
我が家ではカレンダーを3ヶ月分一面に貼って、家族のスケジュール管理をしているのだが思い込みとは恐ろしいもので、お互いに決めたスケジュールを1週間ずらして記載してしまった。
さらに、約束した日程はは師匠詣でをブッキングしてしまい、平謝りの中一週間前に倒してもらった。
前日からのどんよりした天気の中、長野から来る友人と酒田で待ち合わせをして一緒に朝食を摂った。
天気は回復傾向にはあるものの、厚い雲に覆われておりコンビニに寄ったり道の駅に寄ったりと空の様子を見ながらすこしゆっくり目に鳥海山の西側にある鉾立山荘に向かった。
標高を上がるにつれて厚くなる雲、鉾立山荘に到着したが視界がほぼない。
鉾立山荘横にあるビジターセンターを鑑賞した。火山である鳥海山の成り立ちなどをビデオ解説してくれる施設だが、もっとも興味を持ったのが「中濃ソース+マヨネーズ」だった。
これは、鳥海山の溶岩が流れ出る際にはこ
れの濃度に近いドロっとした液体となって流れるそうだ。実際に成り立ちの実験動画などもあり、カロリーが高めだったけど大変興味深かった。
結局雲が抜けそうもなく、抜けるとしても15時くらいだと判断してにかほ市にある道の駅象潟(きさかた)に向かうこととした。
ここの道の駅には温泉施設や大きな土産物屋、酒屋、レストランなどがある。
休憩施設もあり、バスツアーなどで入浴する際にドライバーさんが休めるようだ。
モンベルの商品も多数置いているが、すぐ横に東北最大級のモンベルショップがオープンするようだ。
このエリアからモンベルが主催する sea to sumit がスタートされており、漁業と農業が主産業であろう、にかほ市にアウトドアという新しい風を吹き込んで、産官が一体となってまちづくりしているようだ。
ここの温泉の特徴はなんといってもオーシャンビューだろうか。施設の4階に設置されており、日本海が一望できる温泉は圧巻である。
そんなこんなで運動ゼロで先に温泉だけ済ませてしまったが、以前山は厚い雲で覆われていた。
時間はちょうど昼時だったが、朝食のラーメンがズシンと腹に溜まっておりちょっとした間食程度で昼食をパスしつつ本日の宿鉾立山荘に向かうこととした。
道の駅を後にして鉾立山荘に向かう道中に「奈曽の白滝」という看板を見つけて寄ってみることにした。
鳥海山ブルーラインからそれてすぐに雰囲気が変わった。農業用の水路程度の小川かと思っていたら急に落差26mの名爆が見えて驚いた。
最近のスマートフォンはこうした小細工もできるようで、久しぶりに作例を撮影している気分になった。
奈曽の白滝は金峰神社というお社の一角であるようで参道なのか散策路なのかを歩いているとヒノキの巨木に出会った。
ヒノキやアスナロは天に向かってまっすぐ伸びる。周りの枝葉が先端の目隠しになっており、さながらジャックと豆の木のようになっていた。
散策路を抜けるとオッサン4人には似つかわしくない洒落たカフェが出てきた。
カフェはスルーして山に戻ることにした。
山はまだ雲が残っていたが、チェックインをしていると視界が効かない状態ではないので少し山に入ってみることにした。
撮影している足元の水たまりにはゲンゴロウに出会えた。ゲンゴロウを見たのは小学生以来であり、すっかり見なくなった水棲生物である。昔はこれが食用になるくらいあちこちにいたのに今では絶滅危惧種に指定されており、この100年における自然変化の大きさ、人類の影響の大きさを感じる。
自然をフィールドとして活動している我々も真剣に向き合っていかないといけない問題であろう。
降雪量の少なさが影響しており、例年であればしない藪漕ぎからスタート。
登るにつれて雲が入ってくる感覚が広くなり、山頂方面はまだ雲が残っていたが日本海が見えるまでに天気が回復していった。
軽いながらも強度も十分ありそうで、取り外し式のフレームがしっかりしており背負いにくさを感じなかった。
また、春の雪+新品なので撥水は十分だったが、素材の感じからすると雪が付きにくい感覚があり、今後のメインザックになること間違いない。
スキーはAtomic のBENT110を初使用。
テレマーク用のこれより少し細い板がうちにあるのだが、そのシールを流用できないかと使ってみたがトラバースなどでは滑ってしまい、ゲストなら問題なさそうだが道を作るガイドとしては心許ないのでシールは買い直す必要を感じた。
雨の心配もなく、風もさほど強くないので稜線の藪漕ぎポイント手前で夕日を待つことにした。
思うことがあり、装備の入れ替えを行なったためおろしたてのギアが多かった。
このザックはBlue Ice スタッシュ60Lと大型の1気質ザックだが、600gととても軽い。
初めてのShift ビンディング。いままで重量の観点から避けてきたがこれは滑りの安定度が全然違った。ザックが1kg軽くなった分、足元が重くなっても総重量的には少しお釣りがくる感じなので、登る山によって使い分ける選択肢を得られたのはとても大きい。
残雪の藪漕ぎ必至な山行が初使用という暴挙だったが、来シーズンの選択肢が広がったのはとても大きい。
そうこうしていると空が赤くなってきた。
日没まで45分。
途中の藪漕ぎもあるので徐々に赤が濃くなる中、日本海に向かって滑ることにした。
昨日からの雨が、山では雪だったようで思っていた以上に滑りやすい。
新しい板もこの雪質には太すぎるが、乗り
やすく、パウダーシーンでの使用を想像するとよだれが出てくる。
ただ、調子に乗って開放値をあげすぎると履くのに苦労するから少し下げよう。
そして、なによりも足元の重量感、ホールドされる感じが攻めても大丈夫と言ってくる。
が、怪我が嫌なので攻めないけど。
何度目かのわからない鳥海山のサンセットクルーズ。
比較的天気に恵まれないことも多いけど、少しの距離でも満足度は高い。
ただ、GWの連休は混んでしまって仕方ないから来年以降は連休明け翌週に祐太郎とツアーを組むことにした。
さて、鉾立山荘に帰って夕飯を作ろう。
祐太郎、ゆかりちゃん、日程を間違えてごめんなさい。
もうしません。
〜〜アイテム〜〜
☆スキー
板:Atomic BENT110
ビンディング:Atomic Shift
ブーツ:Salomon Shift110
☆装備
ザック:BluIce スタッシュ60
ウエア:Peak Paformance
グローブ:Swany
ゴーグル:mont-bell
ハーネス:BlueIce コーカスプロ
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