インバウンドスキーツアー

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日本政府観光局の速報値によれば、2024年1月の訪日客数はコロナ前の2019年1月期とほぼ同数であった。

https://www.jnto.go.jp/news/2024_january_zantei.pdf

アフターコロナに加えて円安により、ことインバウンドに関しては外国人が訪れやすい状況にあり、今後も加速していくと思われることから正しく魅力を発信していくことが重要になってくると感じている。

スキーを対象としたインバウンド客に関していえば体感的な印象に留まるが、コロナ前には東北地方へスキーへ訪れる外国人は八甲田山にはいるけど、他にはいない印象であった。しかし、新たな地域を求めている外国人ゲストの話は耳に入ってきており、我々が活動を主とする山形県は月山エリアのポテンシャルはかなり高いのではないかと自負している。

今年(2023-24シーズン)より、月山エリアに外国人スキー客を呼び込むプロジェクトが立ち上がった。

私も多少英語が話せるスキーガイド資格者として参画することになった。

実際に企画したツアーにも多くの外国人ゲストがいらしてくれていたし、問い合わせも多数あった。

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とは言っても、外国人ゲストは基本的にはパウダーハントを目的に訪れてくれるので、対象となる日程は1月中後半から2月いっぱいと1ヶ月程度の期間である。

それでも、外国人ゲストへのガイド稼働としては9日で、のべ人数にすると20人になった。

今年の厳冬期は1月,2月でも春のような陽気が続く異常気象と言っても過言ではない中、キャンセルもあったもののそれでも来てくれたゲストへの感謝が付きない。

まずは最初のゲストはチェコ共和国からの2名である。

実は、私は2001年9月から1年間チェコに留学しており、挨拶に毛が生えた程度ではあるがチェコ語がわかるのです。挨拶レベルでもチェコ語を話す日本人スキーガイドは私一人であると勝手ながら思っている。

そのチェコからのゲストがインバウンドツアーの口開けとなるあたり、数奇なものを感じざるを得ない。

天気が良すぎたり、雨だったりと天候に振り回された4日間ではあったけどできることを尽くしたことは伝わったのではないかと思っている。

また、日本人へのガイドと違い、意思決定の難しさなどを痛感し、ガイドとしてもよい勉強になった。

次のゲストはオーストラリアからの4人組。

1ヶ月北海道にいたとのこと。外国人のバカンスの使い方は日本人からすると不安になるくらいではあるが正直羨ましい。その締めに東北に来て我々を急遽指名してくれた。

このゲストは蔵王温泉スキー場に宿を取って月山や蔵王のBCに行くツアーとなった。

月山エリアでは湯殿山へ行き、蔵王はM’s guide の加藤さんとキャットツアーにジョインさせていただいた。

スキーガイドも狭い業界なので横のつながりでできることを増やしてゲストにとっての満足が高まるようにしていかないといけないですね。

こちらもオーストラリアからのゲスト。

こちらはご夫婦でツアーを企画していらっしゃるとのことでした。

この日はとても天気が良く、こんかいも湯殿山へのツアーを企画した。途中に熊棚を発見して紹介した。

この熊棚は、ツキノワグマが夏場に樹上で木の実を食餌してその枝を尻に敷いた上で昼寝をしていることで出来る。落葉している冬季には時々見ることができるが、成人男子の腕以上の枝も軽々折っておりその圧倒的なパワーを感じることができる。

このご夫婦は、来年度の下見をかねて遊びに来てくださっていたので、ぜひ今回の思いをあたためていただき、2024シーズンには多くのオーストラリアからのゲストを送り込んでいただき、一緒に遊びたいと願っている。

こうして始まったインバウンドツアーではあるが、各方面と連携を強化してゲストにとって忘れられない日本の思い出になってくれればと切に願っている。

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